危険なところは旅行しにくい。宗教対立が激化しているところへ異教徒は立ち入り難い。民族の違いが生死を分けるところは旅行先にはいかにも…などなど、旅行が平穏に行われるためには、旅行経路が安全であることが要素のひとつだと思っています。もちろん、ある程度の危険を冒しても、という旅行があるのも承知してはいるつもりですが、「一般的には」というようなことでご理解を。
盗難・殺傷の心配、食事、ホテル、交通機関など旅行にある程度のリスクはつきもの、とも言えますが、「安全」「平和」は旅行先を選ぶ大きな要素だろうかと…。
ミャンマー
昔々、ミャンマーが軍事政権下で旅行しにくかったころの思い出であります。タイ北部の都市・チェンマイからラオス、ミャンマー国境(インドシナのトライアングル地帯)をボートから眺め、北部山岳地帯(芥子栽培などがおこなわれていた地域)をバスでめぐる日帰りの定期観光バスがあり乗車しました。
日程に、タイからミャンマーに越境(合法的に)し帰ってくる時間帯がありました。これに行ったのはマレーシアから北上してきたバックパッカーの男性と爺の日本人二人だけ。残りの欧米からの参加者はこれには行かず、バス内で待機していました。徒歩で国境になっている橋を渡るんですが、タイ側でパスポートを預け、代わりに紙きれを受けとって、それをミャンマー側で見せ入国、帰りはその逆で、結局パスポートにはミャンマー入国の記録は残らない、というものでした。橋から下を見ると、歩いて渡れる様子…。ミャンマー側でもタイ・バーツが使え、父親への土産にでもと思いたばこを買って帰りました。
バスに戻ると、なかなか戻ってこないのでみんな心配していた…みたいな話でした。日本人二人はごく自然に往復したという認識でしたが、事前にインプットされている情報、ミャンマーと出身国との関係、などなど爺とは異なる環境からここに来ると、国境を渡る・渡らないという異なる選択になるのだと…。
www.jata-net.or.jp
スリランカ
スリランカに旅行した時にも、平和と観光のことを考えさせられました。これも20年くらい前のことかと。
空港から、宿泊先に向かう途中、コロンボ市街地で、テロの痕跡をガイドが説明してくれました。あ~身近にある、のだと…。
ホテルで「タミル・タイガー」(テロ組織)のことを尋ねたら、「a part of Tamil」とくぎを刺されました。スリランカは主に二つの民族、シンハリ(シンハラ)族、とタミル族が共存している国家です。タミル族全体がテロ組織に加担しているわけでなく、一部のタミル人がそうなんだ、ということでありました。私が話した相手は、マレーシア出身のモスレムでしたが、この使い分けには「厳格」な立場でした。
観光データ
「主要旅行業者の旅行取扱状況速報(平成28年5月分)pdf」が観光庁サイトにupされてました。「保存版 旅行統計 2016年度 (2016年7月) | JATA」が日本旅行業協会サイトにUPされてました。
平和な状態の方が、旅行しやすい、というのはその通りかと…。これは訪問先だけでなく、自国も、ということかと。